風が吹いても痛いから痛風。尿酸値の値が高い人は要注意です。
ところで、痛風は尿酸の結晶が関節にできて起こるのですが、尿酸の結晶の写真って見たことありますか?
すごいトゲトゲしてるんですよ。中味のないウニかってくらいトッゲトゲです。
こりゃ関節にできたら痛いわ…と看護師さんと話していたのですが、ある日、医師がその話を聞いていて「そのトゲトゲが痛いんじゃないんだよ」と言いました。
白血球がこの結晶を食べると、激烈な炎症反応が起こり痛みを感じるんだそうです。
この話を聞いて、私は思い出しました。「あ、これ大学の時の専門課程で習ったわ…」
そうなんです。だから尿酸の結晶を見た記憶がなかったのです。結晶の形は痛みに無関係ってことですからね。
血液中の尿酸の量が増えると,血中に溶け切らない尿酸が結晶となり関節にたまります。運動などをきっかけにその結晶の一部が関節液(関節の間にあるクッションの様な液)の中に剝がれると,敵と認識した白血球が集まってきて攻撃し,その際炎症反応を引き起こす物質が出ます。たとえ痛みが治まっても,関節に尿酸の結晶がある限り再発する恐れがあります。
痛風発作の24時間後が痛みの頂点で,3〜7日ほど経てば落ち着くそうです。
よく足の親指にできますから、歩くのも痛いので、痛みが治まるまでリハビリが中止になることもあります。
そんなに痛い痛風の原因である尿酸値を下げるにはどうしたらいいんでしょうか?
まず上がってしまっているときは、十分に水分補給をして尿酸の排泄を促し、血中の量を減らしましょう。また、尿酸の作られる元として、体内にあるプリン体が80%、食事からの摂取が20%と言われてますので、食事に気をつけましょう。プリン体の1日の摂取目安量である400mg以下が目標です。
プリン体は細胞の核の一部なので、ざっくりいうと核が入っている細胞の数が多い食べ物はプリン体が多くなります。内臓や魚卵、干物(乾燥によって細胞が凝縮されるため)が代表的ですね。その他、肉類、甲殻類、ビールや甘い物(果糖が多いと尿酸値も上がる)が要注意です。ちなみに、全てのアルコールが尿酸値を上げる原因になりますが、ビールは原料のホップ(大麦麦芽)にプリン体が多く含まれます。
また、果糖、そしてエネルギー摂取が多すぎると、肥満につながります。肥満だと、尿酸値が上がりやすく痛風も起こりやすいそうです。
ここで、肥満かつ高尿酸血症をお持ちの方に朗報です。減量するだけで尿酸値も下がるとのことです。というか、我々の食事に欠かせないだしなどのうま味成分にプリン体が多く含まれているので、食事の全体量を減らせば自然にプリン体の摂取も減るんですね。
減量もできて尿酸も減らせるなんて、一石二鳥ですね!
コメントを残す