脱水が心筋梗塞につながりやすい人の一つの共通点

脱水は、暑い時期にもなりますが、寒い時期にも起こりやすいです。

何故かと言うと、空気が乾燥して口などから水分が蒸発し、気づきにくい少量の汗を書いているにも関わらず、目に見えて汗はかかないので、水分摂取が減るからです。

ところで、脱水が、生死に関わる心臓病である心筋梗塞につながることがあるのをご存知ですか?

夏場は、結構心筋梗塞で病院に緊急で運ばれてくる方が多いのですが、その方たちに発症時の状況について話を伺うと、その時脱水を起こしていたと思われる方も結構多いです。

接待のため飲み会明けでゴルフをしている時に発症したとか、夏場酒を飲んでそのまま寝たら発症とか、朝起き抜けに発症したとか、炎天下に草むしりをしていたら急に胸が苦しくなった…などなど。

夏場は飲酒の影響で水やお茶などでの水分摂取をしないことも多いため、注意が必要です。

さて、脱水で心筋梗塞や急性冠症候群につながりやすい人には、ある共通点があります。

それは、動脈硬化が進んでいることです。

動脈硬化が特にない人では、脱水でも心臓を栄養する冠動脈は詰まりにくいのですが、動脈硬化が進んでしまっていると心筋梗塞になる可能性が高まります。

ですから、脱水による心筋梗塞を防ぐには、まず動脈硬化の予防が必要です。そして、過去に狭心症や心筋梗塞など起こした経験のある方の場合、その病気に至る程度には全身の動脈硬化が進んでいるということになりますので、脱水による心筋梗塞や急性冠症候群再発のリスクは更に高まるということになります。ですから、脱水をまず予防することが重要です。四季を通じて、減塩しつつこまめに水分を摂ってゆきましょう。

ちなみに、脱水予防として経口補水液(○S-1)などを飲むことは、塩分の過剰摂取になるため少量ずつの水を飲むようにしましょう。経口補水液は、普段飲むには塩分量が多すぎるため、常飲すると塩分の過剰摂取につながり、長期的にはかえって動脈硬化を進める原因になりかねません。基本的に、日本人の食生活の塩分摂取量では、少し汗をかいたからと言って発汗のために塩分が足りなくなるとはあまり考えにくいです。何となく、農家を身近なものとして育ってきた方は、「やかんに入れた水と塩をとらなくちゃ畑仕事で倒れてしまう!」と考える方も多いですが、経口補水液は、万が一熱中症が起きた時のために取っておきましょう。

また、体の中にためておける水分の量はほぼ決まっており、過剰にとっても尿として排泄されてしまいます。口内を潤す気持ちでこまめに少量ずつ、喉のかわきを感じる前に水分補給をしてゆきましょう。


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