心臓病はどうしたら予防できるのか?

心臓や血管の病気はある程度予防できます。もちろん家系的になりやすい、あるいは生まれつきの病気もありますが、たいていは生活習慣病から生じるからです。

心臓病になっても、見た目には変化がないことが大半です。運動麻痺が起こるわけでもないし、包帯を巻くわけでもないですよね?

特に働き盛りの人では、会社が病状を軽視して心臓に負担のかかる業務や環境に配慮してもらえなかったり、あるいは配慮をしすぎて働きにくくなることもあります。

他の内臓の病気でも見た目に分からないことは多いと思います。

ただ、心臓は全身の組織に酸素を送る重要な臓器ですので、機能が落ちると全身に悪影響が大きいです。

また、心臓や血管の病気の原因は、生活習慣病による動脈硬化が主たるものです。

それだけの動脈硬化は、1日で起こるものでしょうか?

そうではないですよね。長年の生活習慣病により、徐々に進展していきます。

そして、心臓に血を送る冠動脈だけが固くなるわけではありません。全身の動脈硬化が進んだ結果、冠動脈が狭くなったり詰まったりする訳です。

ですから足の血管が細くなったり、詰まったりして長い距離を歩くと足が非常に痛くなる閉塞性動脈硬化症(ASO)という病気を合併することも多いです。

ASOは、最近は末梢血管疾患(PAD)と言うように言われますが、まだまだASOの方が通りがよいですね。

ちなみに、貧血の主たる指標である血色素量(Hb)も、大学で今はハーベーでなくエイチビーと読むと習いましたが、まだまだ病院でもハーベーと読まれることが多いですね。

話がずれましたが、動脈硬化は全身に起こるもので、その結果として起こる主たる致命的な病気が狭心症、心筋梗塞、心不全な訳です(厳密には、心不全は病気ではなく状態ですが)。

そして、動脈硬化を起こすのは、加齢と生活習慣病が主な原因となります。

ですから、生活習慣病を予防できれば、理論上はほとんどの心臓や血管の病気は防げることになる訳ですね。ここではもちろん、遺伝性の疾患など、先天的な要因がある方は除外されます。

生活習慣病は、家族性のものを除き、その名の通り生活習慣から起こるものです。そのため、少し気を付ければ防げる、あるいは悪くなるのを予防しやすい、ということも同時に意味しています。

これって、裏を返すと、とても良いことではないでしょうか?不慮の事故や、感染症、原因不明の病気など、自分の意志や行動ではコントロールできない怪我・疾病が多い中で、ある程度自分を守るために介入する余地が大きいということですよね。

ということで、自分で気をつけられることをどんどん見つけて、自分の健康を勝ち取ってゆきましょう!


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