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梨を食べるとお腹がゆるくなるのはなぜ?

梨、美味しいですよね。個人的には果物の中で一番好きかもしれません。独特の甘みとシャリシャリとした食感、果汁のジューシーさが魅力ですよね。口に入れた時のひんやりとした感じもたまりません。
…ということで、いつも食べすぎます。1個でもお腹がゆるくなりますが、うっかり2個食べようものなら、少し時間が経ってからの下痢のみに留まらず、その後1日お腹がゴロゴロ言う羽目になります。なぜでしょうか?気になったので調べてみました。

まず、結論から言いますと、梨のあの甘味、食感、ひんやりとした感じ、すなわち梨の魅力を構成する全てがお腹を冷やす・ゆるくする原因の様です。大の梨ファンとしてはとっても悲しいお知らせです…。
ひとつひとつ挙げてゆきます。

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①甘み
ソルビトールという成分が主。ソルビトールは、医薬品では下剤や浣腸剤にも配合されているそうです。ついでに豆知識ですが、ソルビトールはりんごのいわゆる「蜜」という部分の形成にも関わっているそうです。長年あの蜜というのは何なのだろうと思っていましたが、今回分かって個人的にスッキリです。
ところで、ソルビトールって、人工甘味料の成分表示で見たことはありませんか?カロリーが同じ重量の砂糖の約75%ということで使用されているそうです。ただし、甘みとしては砂糖の約60%ということで、おそらく梨のあの強烈な甘味を考えると、相当な量のソルビトールが入っていると思われます…カロリーの低さは期待しないほうが良さそうですね。

②食感
梨の、あのシャリシャリとした食感は石細胞という成分由来で、通常量だと食物繊維と同様の働きをするそうです。しかし、梨はとってもシャリシャリしてますよね?すなわちたくさん食べていることになります。そのため、消化不良を起こしやすく便のゆるさや下痢につながりやすいようです。

③ひんやりした食感
前に出てきたソルビトールが水に溶けると、吸熱反応といって周りの熱を奪う化学反応が実際起こっているそうです。そりゃ、文字通りお腹が冷えますわな。漢方でも「体を冷やすもの」として扱われているそうです。

そして、完全に余談ですが…馬に梨を与えすぎると死んでしまうそうです。馬は腸が長く、そこに分布する神経も多いです。構造上、胃腸に入ってしまうと嘔吐も出来ないため、胃腸のトラブルで生じる痛み(疝痛)が馬にとって重大な影響となります。そして、梨を与えすぎると疝痛で亡くなってしまうこともあるそうです…!乗馬教室の馬のお手入れの部で聞いた時はショックでした。「あんな美味しいものなら一杯食べたいだろうに、それが原因で死んでしまうこともあるなんて悲しすぎる…」と本気で思いました。少量なら大丈夫なようですが、どうしても馬に梨をあげたい時は飼育員に確認が必須となってきますね。

ということで、梨を食べすぎるとお腹がゆるくなる、というのは理にかなった現象のようです。梨固有の全ての魅力がお腹をゆるくする方向に突き進んでいますね…。
対策は一つ、「食べすぎないこと」と思われます。といいつつ、ついつい食べ過ぎちゃうんですけどね、梨…。


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