家事にダイエット効果はあるのか?家事を頑張っている人に特徴的な筋肉の付き方とは

毎日している方も多い家事。他の誰もやらないから、渋々自分がやることになる、という方も多いのかもしれません。そして疲れる割には、ダイエットの相談などで家事をしている、というと「まとまった時間行っていないのなら運動にならない」と言われてしまうことが多いものでもあります。

でも、本当にそうなのでしょうか?

周りにいる、50~60歳代の小柄で太り気味の女性を思い浮かべてみて下さい。家事・育児に専念してきて、いつのまにやら年を重ねて太ってしまった。いわゆる肝っ玉母さんというのでしょうか?そんな女性です。

心臓リハビリの患者様にも、そんな女性がいらっしゃいます。もちろん運動なんてしていないし体動かすの嫌いだし、間食はストレス発散のためにも欠かせない。そんな生活を続けていたら、いつのまにか心臓の病気になってしまった、あるいは予備軍と言われてしまった。ということで心臓リハビリに医師から紹介されておいでになります。

さて、その方の全身状態の評価の一部として、体組成を測定することが多いです。体組成というのは、その方の筋肉量を腕や足、胴体でどこに分布しているかを見たり、体脂肪量を図って体脂肪率を出したり、むくみの値を測定できたりする優れものです。心臓リハビリでは、その方の食事や運動、生活習慣へのアドバイスで使うのにたいへん重宝します。

さて、そんな体組成計でその方たちに共通することが多いポイントが3つあります。体脂肪率が高い、足の筋肉が少ない、そして、あともう一つは何だと思いますか?

正解は、「体重に占める腕の筋肉量がものすごく多い」ということですね。

筋肉量は、その方の体重に占める割合で評価することが多いのですが、びっくりするくらい腕の筋肉量の比率が多いのです。

胴体の筋肉は標準値または少し少ないことが多いので、割合だけで言うならば、そんじょそこらの少し体を鍛えている男性よりも立派な逆三角形です。むしろ、その人の体組成を見ると、職業などの情報をまだ聞いていない場合でも「家事を頑張っている主婦なのかな。もしくは農家の方かな」と思ってしまうくらいです。余談ですが、調理関係の方も腕の筋肉が発達していることが多いので、主婦かつ調理師の方がいらっしゃったことがありますが、言わずもがな、といった感じでした。

我々は筋トレを意識してしますね。筋トレで筋肉が増える他に筋トレという行為自体も健康に良いのですが、毎日義務的に行っている家事だけでもすごく鍛えられます。意識して行なう筋トレは、やらなくなるとすぐ落ちてしまいますが、家事や仕事で自然に鍛えられた筋肉は、それをやめてもしばらく残っていることが多いです。

つまり、捉え方によっては、つまらない・大変な・義務的な家事が自分のダイエット、あるいは健康のためになる、ということです。もちろん、不当に家事負担が大きく、心身ともに疲弊している方は、協力をあおぐ、道具やサービスを活用するなど負担減少をお勧めします。ただ、「ちょっとめんどくさいな」とか、「お腹いっぱいで動きたくないな…」とか、「私が食べた訳じゃないのに食器が洗ってない!でもこのまま放置すると疲れてる母に洗わせてしまうな」なんてときに、「自分のためにやってる」とか「うわ~さっき食べた分の血糖消費できちゃってるわ~これはやせちゃうな~!」とか、「腕の筋肉が増えるし家事スキルが上がるし何よりやせる!ひゃほう」とか、前向きに、場合によっては少し楽しく行えてしまうかもしれません。皿洗いは、水の温度や泡の感触、一つ一つの動作を意識的に行なうことでマインドフルネス瞑想にも早変わりし、ストレス解消にもつながります(実際、マインドフルネス瞑想の著明な本に「皿洗いの瞑想」として載っています)。

家事にストレスを感じ過剰に食べてしまうと、ダイエット効果は望めないかもしれません。
ですから、どうせやらなきゃいけない家事なら、行なうことで義務的な意味や家族のためだけでなく、自分の健康のためにもなると捉えられれば、楽しく取り組めるのではないでしょうか?
もちろん、無意識な腕の筋トレ効果による知られざるうっすら逆三角形状態もお楽しみに!


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